大阪市史編纂所では、市史紀要『大阪の歴史』第77号(A5判、184ページ、頒価735円)を刊行しました。大阪市立中央図書館3階の大阪市史料調査会(大阪市史編纂所内)や大阪市内の書店等で販売しています。また、本書は大阪市立中央図書館ほか市内23館の市立図書館で閲覧することができます。
第77号では「平野方面」と題して、平野の歴史を特集しています。表紙は大念仏寺の万部おねりの図です。
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主な内容の紹介
論 文
- 佐藤 孝之「平野郷町にみる触書伝達システムと諸文書の授受・作成 ―貞享五年「今井久右衛門様御下知并諸事書上留帳」を素材として―」
- 平野郷町における廻状や諸文書のうけわたし・作成のあり方から、京都町奉行所・大坂町奉行の上方支配の一端にせまります。
- 松永 友和「天保十二年天王寺村の徒党・打ちこわしについて」
- 1841年に発生した事件を分析し、その背景に飢饉と大坂町奉行所の施策による米不足、「町続在領」の危機を見ます。
史料紹介
- 野高 宏之「平野庄下代官の一代記①―長井宗左衛門覚書―」
- 大坂の陣ののち平野の復興に代官下役として尽力した長井宗左衛門長重(ながしげ)の記録を紹介します。
- 山中 浩之「永代小日記」
- 紀野家に伝えられた、文化7年から文久3年にかけての年代記で、特に大念仏寺に関する記録を多く含みます。
- 上田 長生「元禄期の大坂目付(下) ―若狭藩浅野家文書の大坂目付関係史料の紹介―」
- 前号に引き続き、大坂・京都で幕府役人を監察した旗本役「大坂目付」の実態を初めて明らかにした浅野家文書を紹介します。