大阪市史編纂所では、市史紀要『大阪の歴史』第82号(A5判、148ページ、本体価格700円)を刊行します。来週月曜27日以降、大阪市立中央図書館3階の大阪市史料調査会(大阪市史編纂所内)や大阪市内の書店等で販売するとともに、大阪市立中央図書館ほか市内23館の市立図書館で閲覧することができます。今号では創立以来の近鉄の経営史に関する論考や、大阪で最初の美術館である大阪府立博物場美術館の天井画に関する論考、幕末の大坂騒擾に関する論考を掲載しました。表紙は昭和初期の大阪鉄道の沿線案内パンフレットです。
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主な内容の紹介
論 文
- 武知 京三「近畿日本鉄道成立史の一断面」
- 大阪電気軌道の設立から現在の近鉄へと至る過程について、主として三人の経営者に焦点をあてながら、その軌跡と経営のあり方を検討した論考です。
- 橋爪 節也「明治二十一年の巨獣たち―大阪府立博物場美術館の天井画群―」
- 明治21年(1888)に開設された大阪で最初の美術館「大阪府立博物場美術館」の天井画についての紹介、ならびにその分析がなされた論考です。
- 澤井 廣次「慶応二年大坂騒擾と戦時下の社会変容」
- 慶応2年(1866)に発生した大坂騒擾について多方面より検討することで、研究史に新たな一石を投じた論考です。
史料紹介
- 横山 篤夫「大阪地方世話部「陸軍墓地ニ関スル書類綴」について」(下)
- 旧・真田山陸軍墓地(天王寺区)が第二次世界大戦後、軍から大阪市へと引き継がれる過程を記録した公文書を紹介します(『大阪の歴史』第81号に(上)を掲載しています)。