大阪市史編纂所では、市史紀要『大阪の歴史』第83号(A5判、90ページ、本体価格700円)を刊行します。
今号は大坂の陣から400年を記念した特集号となっています。表紙は月岡芳年の錦絵です。
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主な内容の紹介
論 文
- 内田吉哉
「豊臣期大坂城南側の様相に関する試論-エッゲンベルク城所蔵『豊臣期大坂図屏風』に描かれた景観から-」
平成18年(2006)にその存在が確認された、オーストリア・エッゲンベルク城所蔵の「豊臣期大坂図屏風」についての論考です。他に例のない大坂城の南側を描いたこの屏風絵から、城の景観がどのように描かれたのかを読み解きます。
- 曽田めぐみ「描かれた大坂の陣-月岡芳年の錦絵を中心に-」
明治期、真田幸村らの活躍が描かれた大坂の陣の錦絵のなかから浮世絵師・月岡芳年が描いた錦絵を紹介します。錦絵の下絵と完成品とを比較し、作成の意図にも着目しています。
- 吉田洋子
「元和改元-徳川家康の国内平定宣言-」
徳川家康による元和改元の過程とその意義を分析した論考です。「禁中并公家中諸法度」とその制定過程に記された金地院崇伝による覚書から、家康が元和改元をどのように位置づけていたのかを明らかにしています。
史料紹介
- 小出英詞「島津誕生石物語について-島津氏と住吉大社-」
住吉大社の境内にある「誕生石」に関する史料『島津誕生石物語』の紹介と内容を解説します。
7月17日(金)以降、大阪市立中央図書館3階の大阪市史料調査会(大阪市史編纂所内)や大阪市内の書店等で販売するとともに、大阪市立中央図書館ほか市内23館の市立図書館で閲覧することができます。