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おおさか資料室
 

大阪に関するよくある質問


図書館に寄せられるよくお尋ねのある質問と回答をまとめてみました。
 
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質問磯歯津路(シハツミチ)について
回答　「磯歯津路」は雄略天皇の時代(5世紀後半頃)にあったとされる古代の道です。住吉津(すみのえのつ、細江川の河口付近にあった古代の港で、外交使節の発着港として重要な位置を占めていました)から奈良へと向かう古代の国際街道でした。 *1
　『日本書紀』*2雄略天皇14年条に、「是(こ)の月に、呉客(くれのまれひと)の道を為(つく)りて、磯歯津路(しはつのみち)に通(かよは)して呉坂(くれさか)と名(なづ)く」との記述があります。当時の中国の王朝から渡来した人々は住吉津に上陸した後、磯歯津路を通り、旧大和川を利用し、水路・陸路をたどって奈良に向かったと考えられます。
　また、この磯歯津路から眺められる、現在の住吉区から東住吉区にかけての丘を四極(しはつ)山とよび、『万葉集』*3にも詠まれています。
　磯歯津路は、現在のところ、*4では見つかっていない「まぼろしの古道」ですが、摂津・河内の国境線となる八尾街道、現在の長居公園通りにほぼ沿っていた道と考える説が有力です。*5
参考文献*1 『住吉区史』大阪都市協会・編集 住吉区制七十周年記念事業実行委員会 1996 書誌ID0000624165 p35、36、218〜220
*2 『新編日本古典文学全集3 日本書紀2』小学館 1996 書誌ID0000571945 p196〜197
*3 『日本古典文学全集2　万葉集1』小学館　1978　書誌ID0000237559　p212
*4 『大阪市住吉区南住吉遺跡発掘調査報告』大阪市文化財協会 1998 書誌ID0000706916 p3、4、94
*5 『日本歴史地名大系28-［1］　大阪府の地名1』平凡社 1986 書誌ID0000156512 p48
     『大阪春秋26号 特集河内のすべて 後編』大阪春秋社 1980 書誌ID0090013173　p24
住吉区
地誌
記入者:おおさか資料室管理者

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