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大阪に関するよくある質問
図書館に寄せられるよくお尋ねのある質問と回答をまとめてみました。
大阪に関するよくある質問
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質問
大坂蘭学の祖・橋本宗吉(そうきち)について
回答
本名は鄭(てい)、号は曇斎(どんさい)。宗吉は通称。幼名を直政。
宝暦13(1763)年阿波生まれ、天保7(1836)年5月1日没。墓碑は天王寺区の念仏寺にあります。墓は明治初年までは天満寺町の龍海寺にあったが、いつのまにかなくなってしまったという説*1もあれば、一族の墓所である念仏寺に葬られたという説*2もあります。
当時、蘭(オランダ)語を読みこなせる人は大坂におらず、おもに清国での翻訳書やオランダ人から伝聞した知識を基礎としていました。直接オランダ原書によって研究をするために、若い人材に蘭語を学ばせ、蘭学の資料をどんどん翻訳してもらいたいと考えた小石元俊(こいし げんしゅん)・間重富(はざま しげとみ)は、記憶力に定評のあった橋本宗吉を援助し、江戸の大槻玄沢から蘭語を学ばせました。時に寛政元(1789)年27歳(寛政二年28歳の説*3もあり)、わずか4ヶ月ほどで蘭語4万語を修得しました。*4 短期間での蘭語修得は、周りの人々を驚かせました。
帰坂してからは、医学・天文学・暦学・地理学・電気学の蘭語資料を翻訳しました。木村蒹葭堂(きむら けんかどう)の依頼で翻訳した世界地図は、『喎蘭(オランダ)新訳地球全図』として寛政8(1796)年刊行しました。神戸大学付属図書館ホームページ*5でも画像がご覧いただけます。
宗吉の蘭学の実力をうかがい知るエピソードとして、寛政11(1799)年、長崎の通詞(通訳)が大坂に立ち寄った時に、伏屋素狄(ふせや そてき)のすすめで蘭書を宗吉に手渡したところ、「これを読むこと流水のごとく、その解釈することあたかも宿看のごとく」との通り、すらすらと読み訳した姿に、通詞は感嘆したという話があります。*1
翻訳のかたわら、元俊の診療や重富の天体観測の手伝いもしていました。観測手伝いの様子は、重富の『月食観測日記』の寛政10年10月16日の項にも記されています。木星や土星の観測メモも残っています。*1
大坂で最初の蘭学塾・絲漢堂(しかんどう)を、寛政9(1797)年、安堂寺町五丁目(後の安堂寺橋通三丁目*6)に設立しました。内科と外科の医堂も併設しました。(後日、心斎橋を北へ三筋目を少し東へ入ったところに移転しました。) 絲漢堂跡碑は現在、南船場3丁目3-23にあります。*1 伏屋素狄、大矢尚斎、藤田顕蔵、斎藤方策などの門下を輩出し、また直接の門下ではありませんが、中天遊(なか てんゆう)(弟子に緒方洪庵)も教えを請いに絲漢堂へ通っていました。後年山木積善が文政11年(1828年)『海内医林伝(かいだいいりんでん)』の中で、「大阪西洋学、自宗吉始」と述べています。*1
翻訳はその後も続け、島之内周防町の産科の医者・大矢尚斎の意見を聞きながら、フランス人モリソオの産科書の翻訳を始め、2年たらずで『西洋産育手術全書』を完成。産科書の翻訳を絲漢堂設立直後に始めたのは、小説『負けてたまるか』*7では、次女を出産後数日で亡くしたことを由来としています。また、リースの治療学の翻訳を始めたのも、三女を亡くしたのがきっかけとあり、長男四女のふたごをやはり出産後すぐに亡くしてしまったことから完成を急いだようです。文政元(1818)年、製薬・処方・治療の三分野を網羅した『蘭科内外三法方典』として刊行しました。*8『西洋医事集成宝箱』翻訳、発刊許可が文化13(1816)年に出、文政4年(1821)年までの5年間にわたり6巻まで出版しました。「自分には不幸にして一男もないので本書を訳して上梓し世を益したい」という意気込みに、何度も子を夭折した悲しみや、跡継ぎを得ることのできなかったことへのあきらめがうかがえます。*1
医者としての宗吉の記録には、大坂船場の医師として『大坂医師番付集成』*9に橋本宗吉の名があります。前頭ですが、当時少なかった外科を担当していたことがうかがえます。また、住友の銅精練所に往診したり、強盗傷害事件の外傷の手当てをした記録が残っています。*1
また、オランダの百科全書や医学書からエレキテルに関する事項を抜き書きしてその原理の解明に努め、また電気実験をし、その模様を図解した『阿蘭陀始制(オランダしせい)えれきてる究理原』を文化8(1811)年著述し、電気学でも先駆者となりました。フランクリンが凧を使って空中電気の正体を確かめたのと同じ実験を、門人の中喜久太の和泉熊取村自宅で行い、その様子も最後に記されています。その時使用した巨松は、後に落雷のため枯死しましたが、落雷する前の松の写真(昭和8年)と、現在の跡地は、熊取町ホームページ*10からご覧いただけます。 これらの実験の様子は、『少年少女科学名著全集 5』*11に、図入りでわかりやすく書かれています。
晩年、娘の嫁ぎ先の安芸国(今の広島県)竹原に行きました。竹原に行った理由は、文政10(1827)年の切支丹事件や、翌年のシーボルト事件から身を隠すため、という説もあれば、ただ単に娘のところに遊びに行ったという説もあります。*1 帰坂してからの記録はあまり残っていません。
なお、小説で橋本宗吉が登場するものに、以下のものがあります。史実に沿って執筆された『負けてたまるか : 大坂蘭学の始祖・橋本宗吉伝』*6、橋本曇斎(宗吉)が蘭学知識を生かして事件の謎を解く『殺しはエレキテル』*12、設定が若干変えてありフィクション色がかなり強い<天文御用十一屋>シリーズ*13*14(平成24年1月時点ではこの二冊)があります。
参考文献
*1『大坂蘭学史話』中野操著 思文閣出版 1979 書誌ID 0070052050
*2『なにわ町人学者伝』谷沢永一著 潮出版社 1983 書誌ID 0000242973
*3『東区史 第5巻人物篇』大阪市東区役所編 清文堂出版 1982 書誌ID 0000243048
*4『洪庵・適塾の研究』梅渓昇著 思文閣出版 1993 書誌ID 0000343482
*5神戸大学付属図書館ホームページ http://www.lib.kobe-u.ac.jp/directory/sumita/5C-49/basic/5C-49.html (2013年3月25日確認)
*6『大阪の町名』大阪町名研究会編 清文堂 1977 書誌ID 0070049341
*7『負けてたまるか:大坂蘭学の始祖・橋本宗吉伝』柳田昭著 関西書院 1996 書誌ID 0000536851
*8長崎大学薬学部ホームページ http://www.ph.nagasaki-u.ac.jp/history/research/cp3/chapter3-2.html (2013年3月25日確認)
*9『大坂医師番付集成』古西義麿索引・解説 中野操監修 思文閣出版 1985 書誌ID 0000253685
*10 熊取町ホームページ http://www.town.kumatori.lg.jp/shisetsu/nakakezyuutaku/shisetsu_annnai/1298600171219.html (2013年3月25日確認)
*11『少年少女科学名著全集 5』国土社 1979 書誌ID 0070069209
*12『殺しはエレキテル:曇斎先生事件帳』芦辺拓著 光文社 2003 書誌ID 0010663821
*13『星ぐるい』築山桂著 幻冬社2010 書誌ID 0012090071
*14『花の形見』築山桂著 幻冬社2011 書誌ID 0012413025
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